私のふるさとは札幌で、家から歩いて5分程のところに北大があります。小さい頃の私の遊び場は北大の構内でした。
町内では私が一番年長だったので自然と私が親分となり、年下の子分共をゾロゾロ引き連れて、冬を除いては春、夏、秋と雨が降らない限り、毎日のように北大へ通っていました。
肩にベニア板で作った画板をかけ、お昼のお弁当のおにぎりを持ち、クラーク博士の銅像の横の芝生の上で、それぞれにヘタな絵を描いてはお互いに見せ合いっこして、それに飽きると女の子はタンポポやしろつめ草の花を摘んで王冠や首飾りを作ったり、男の子は虫を見つけては観察し、ちぎってみたり、踏みつけたり、残酷なことを平気でやっていました。
それにも飽きるとみんなで芝生の上にねっころがってしばらくはぼんやり空を眺め…眺めつづけて急に空が怖くなったり、「よし!探検しに行こう」とみんなに声をかけ広い構内をあちらこちら、ゾロ
ゾロと移動して…北大植物園ではグスベリやコクワの木の実を見つけて取って食べ、コクワは噛むと甘くてトロリとした蜜みたいなものが口に広がり大好きでした。
家にいる時はあやとりやオハジキ、お手玉なんかをして、つまんなくなったら、10円玉をにぎりしめ駄菓子屋さんへ走ったり。
かくれんぼもしましたね。それと「カゴメ、カゴメ」、「~ちゃんが欲しい花いちもんめ」
マリをつきながら「あんた方どこさ、肥後さ、肥後どこさ、熊本さ…」なんて。
S陣取りってしませんでしたか。
道路に白墨で大きなSの字を書き、そのSの字の中に敵、味方と別れて入りケンケンをしながら敵の陣地に入り、両手で押し合いケンケンをしている足が地面に着いたら負けで残った人数が多ければ勝ちのゲームですが。
北海道だけかなー。
それと家にお風呂が無かったので近所のみんなとゾロゾロ町内の銭湯にも通いました。
貸し自転車屋さんもあったでしょう。
一時間5円か10円で1号から10号位までのいろいろな大きさの自転車がそろっていて、転んでは起きあがりの連続でやがて一人で乗れるようになりましたが。
そうやって、日が暮れる迄外で遊んでいましたね。
モノは無くとも良き時代でした。