石井礼子さんは藤沢市に住む31歳の新進画家で、麻紙の上に墨、木炭、鉛筆などを使ってモノクロームの世界を描いている。
彼女は、自分が生活している空間に徹底的にこだわり、絵は独自の視点と技法で執拗なまでの細密な描写が繰り返されている。
台所。浴室。玄関。2階へ続く階段の回り。食卓の光景。プライベートな部屋の様子。
ありとあらゆるモノがギッシリと奔放に描写されていて感嘆を誘う。
面白いのはそれらのどの絵にも猫が描かれていて、姿形、顔や表情もそれぞれに個性があり、猫好きにはそれらの猫を見るだけでも楽しいと思う。