毎日気の滅入るような天気がつづき、こんな日はいつもそうしているように、景気の良い音楽を流し気分を盛り上げ、午後は昨日録画しておいたBSプレミアムの《ABC殺人事件》を見たのだが、この雰囲気の暗さは一体ナンなのだろう。
すっかり気分は盛り下がってしまったわ。
しかし、むかし名の馳せたポワロに対して電車の車掌や警官の無礼千万な態度。
年老いたポワロの誰にも相手にされない寂しさが胸を突くわね。
ジャップ警部も退職し、すっかり年老い、ポワロが気にかけている事件に関してもとんと無関心で、その彼も突然亡くなり傷心のポワロ。
ジャップ警部の例を上げ警察の面目を潰されてはかなわないと最初から敵意丸出しの態度で歯向かってくる不愉快なクローム警部。
ポワロはなぜこんなに貶められなくてはならないのか。
見ていて気分が悪くなる。
でも「わたし無しではABCは捕まらない。わが友ジャップ警部は自分の知力の限界を認める潔さと賢さがあった。あなたに少しでもあの謙虚さがあれば」とポワロはクローム警部に手痛い一撃を食らわせるのだが…。
このABC殺人事件の犯人は本命の殺人から目を逸らす為に必要の無い殺人を繰り返し、連続殺人事件を装う。
そして頭痛持ちで時々記憶が抜け落ちてしまう神経症の男を利用し犯人に仕立て上げるというものなのだが。
いつも言っているように(笑)、こういう暗くて深刻な映像はダメね。
暗く沈んだ雰囲気の中で展開していくのを見ていると、緊張を強いられ息苦しくてヘロヘロ。
楽しみにしていたのに…。
もっと普通に作れなかったのかしら。
まあ、わたしの好きなヘンデルのサラバンドが流れるのはうれしいが。
これからもコレが流れるのなら見続けても好いかな。(笑)